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建築基準法の階段寸法:蹴上げ23cm・踏面15cm
住宅の階段寸法を建築基準法施行令で確認。蹴上げ23cm以下、踏面15cm以上、幅75cm以上、高さ4mを超える階段の踊場、手すりの義務、天井高2.1mを、2階建て3LDKの実例で解説します。
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一戸建て住宅の階段は、建築基準法施行令第23条により、蹴上げ23cm以下、踏面15cm以上、幅75cm以上とする必要があります。階段の高さが4mを超える場合は踊場が必要で、すべての階段に手すりの設置が義務付けられています(高さの規定はありません)。あわせて、居室の天井高は2.1m以上です。以下では条文の表、マンションの共用階段などより厳しい基準、2階建て3LDKでの具体例を順に見ていきます。
施行令第23条の表と住宅の特例
階段の寸法は建築基準法そのものではなく、建築基準法施行令(昭和25年政令第338号)に定められています。施行令は改正が多いため、本記事は2026年10月時点でe-Gov法令検索に掲載されている条文(https://laws.e-gov.go.jp/law/325CO0000000338)を確認しています。第23条第1項は階段を4種類に分けて幅・蹴上げ・踏面を定め、ただし書きで「住宅の階段(共同住宅の共用の階段を除く。)」の蹴上げを23cm以下、踏面を15cm以上とすることを認めています。
| 階段の種別 | 階段・踊場の幅 | 蹴上げ | 踏面 |
|---|---|---|---|
| (一)小学校の児童用 | 140cm以上 | 16cm以下 | 26cm以上 |
| (二)中学校・高校の生徒用、1,500m²超の物販店舗、劇場・集会場などの客用 | 140cm以上 | 18cm以下 | 26cm以上 |
| (三)直上階の居室の床面積の合計が200m²を超える地上階、大きな地階など | 120cm以上 | 20cm以下 | 24cm以上 |
| (四)上記以外(共同住宅の共用階段を含む) | 75cm以上 | 22cm以下 | 21cm以上 |
| ただし書き:住宅の階段(共同住宅の共用階段を除く) | 該当する種別による | 23cm以下 | 15cm以上 |
一般的な戸建て住宅では、幅は(四)の75cm以上、蹴上げと踏面はただし書きの23cm以下・15cm以上が適用されます。ただし書きが緩和するのは蹴上げと踏面だけなので、2階の居室が合計200m²を超えるような大規模な住宅では、幅は(三)の120cm以上になると読めます。該当しそうな場合は設計者に確認してください。マンションやアパートの共用階段には緩和がなく、蹴上げ22cm以下・踏面21cm以上です。
実務で押さえておきたい測り方が二つあります。回り階段の踏面は、踏面の狭い方の端から30cmの位置で測ります(第23条第2項)。また、階段に設けた手すりは、出幅10cmまではないものとみなして階段幅を算定するため(同第3項)、壁と壁の間が75cmあれば、片側の壁に手すりを付けても幅75cmのままです。なお、国土交通大臣が定めた構造方法による階段には第1項が適用されません(同第4項)。
踊場:高さ4mごと
第24条第1項により、高さが4mを超える階段には、高さ4m以内ごとに踊場を設けます(表の(一)(二)の階段は3mごと)。住宅の階高は通常これよりずっと低いので、1階から2階への直階段に法律上の踊場は要りません。第1項によって設ける直階段の踊場は、第24条第2項で踏幅1.2m以上とされています。この1.2mは義務として設ける踊場だけに適用される基準で、階高2.90mの階段に任意で設ける踊場には適用されません。
手すり:設置は義務、高さの規定なし
第25条第1項は「階段には、手すりを設けなければならない」と定めています。第2項は、階段と踊場の両側のうち、手すりのない側に側壁またはこれに代わるものを設けるよう求めています。階段の幅が3mを超える場合は中間にも手すりが必要ですが、蹴上げ15cm以下かつ踏面30cm以上なら不要です(第3項)。これらは高さ1m以下の階段部分には適用されません(第4項)。玄関の上がり框の段に手すりが義務付けられないのはこのためです。
施行令には手すりの高さの規定がありません。高さはメーカーの推奨値や住宅性能表示の基準を参考に施工会社と決めるのが一般的です。高齢の家族が使うなら、両側への設置も検討してください。
バルコニーの手すり:1.1mが義務になる建物
第126条第1項は、屋上広場や2階以上のバルコニーの周囲に、高さ1.1m以上の手すり壁・さく・金網を求めています。ただし、この規定を含む節は第117条で、特殊建築物、階数3以上の建築物、延べ面積1,000m²超の建築物、無窓の居室がある階に限って適用されます。2階建ての戸建て住宅は対象外なので法律上の義務ではありませんが、多くの住宅会社は1.1mで施工します。3階建て住宅は対象です。自治体の条例で上乗せがある場合もあるので確認してください。
天井高:居室は平均2.1m以上
第21条により、居室の天井高は床面から2.1m以上必要です。勾配天井のように一室で高さが異なる場合は、平均の高さ(室の容積÷床面積)で判断します(同第2項)。廊下・浴室・トイレは居室ではないため、最低天井高はありません。階段上の頭上空間(有効高さ)についても施行令に数値はありませんが、上階の開口は十分に確保しておきましょう。
実例:2階建て3LDKのテンプレート
FloorGenの2階建て3LDKテンプレートは、910mmモジュールで9×7マス、壁芯で8.19m×6.37mの木造軸組の住宅です。1階は階段のある玄関ホール(7.35m²)、トイレ、収納、洗面所(2.82m²)、ユニットバスの浴室(2.82m²)、キッチン(4.31m²)、LDK(27.37m²)で、1階の床面積(内法)は47.24m²です。

階高は2.90m、壁の高さは2.60mなので、どの部屋も天井高2.60mで、2.1mを大きく上回ります。階段は蹴上げ20.7cm×14段、踏面22cm、幅75cmの直階段で、両側に手すりがあります。施行令と比べると、蹴上げは23cm以下、踏面は15cm以上、幅はちょうど75cmで、2.90mを一気に上がっても4m以下なので踊場は不要です。2×蹴上げ+踏面=2×20.7+22=63.4cmで、昇りやすさの目安の範囲に収まり、階段の水平長さは踏面13枚分の2.86mです。
それでも勾配は約43°で、コンパクトな日本の住宅としては標準的な急さです。法律の限界まで詰めると、蹴上げ22.3cm×13段・踏面15cmとさらに急になります。逆に、平面に余裕があれば、蹴上げ18.1cm×16段・踏面25cm(2×蹴上げ+踏面=61.3cm、勾配約36°)という緩やかな選択肢もありますが、階段の長さは3.75mに延びます。
2階はホール(7.35m²)、洋室2室(各9.06m²)、4.5畳の和室(6.66m²)、ウォークインクローゼット(6.66m²)、廊下(4.85m²)、トイレ、収納で、内法46.20m²です。


FloorGenがチェックする項目
日本のプロファイルでは、FloorGenの「レビュー」パネルが各階段について、蹴上げ23cm以下、踏面15cm以上、幅75cm以上、踊場なしで上がる高さが4m以下かを確認します。居室とキッチンは天井高2.1m以上かを確認します。規定ではない目安として、2×蹴上げ+踏面が60〜66cmから外れる場合と、階段上の有効高さが2.00m(一般的な目安で、施行令の数値ではありません)を下回る場合にも注意を表示します。
一方、第23条の表のより厳しい種別(共同住宅の共用階段、(三)に当たる大きな住宅、学校や店舗)、手すりや側壁の有無(第25条)、義務として設ける踊場の踏幅1.2m(第24条第2項)、バルコニーの手すり1.1m(第126条)は、まだチェックしていません。これらはご自身で確認してください。回り階段では直進部分の踏面をチェックし、回り部分の踏面は測らないため、第23条第2項の30cmの測り方は確認していません。らせん階段や曲線の階段は歩行線上で測ります。天井高は第21条第2項の平均ではなく最も低い部分で判定します。チェックは建築基準法(日本)施行令2026年版に基づき日本を対象としていますが、自治体が独自の規定を加える場合があります。FloorGenのチェックは設計の補助であり、法適合の審査や確認ではありません。地域の条例も適用されます。本記事は法的助言ではありません。最終的な判断は設計事務所と建築確認の審査に委ねてください。
間取り全体は間取り作成ツールで描き、3D間取りで立体的に確認できます。床面積は面積計算ツールで計算できます。英語版はStair rules in Japanです。